リフォーム編1「住宅・再生!リフォーム現場レポート」
第四回 木の芳香に包まれて
充分すぎる程の耐震補強と断熱を施して、内装工事が始まり、リフォームの現場には真新しい木の良い香りが充満していた。
既存の柱も表面をみがき直され、新しい部分と古い部分とが違和感無く調和している。
天井や壁にはプリント合板ではなく、ムクの板材が使われている。木目や節の形造る模様もひとつひとつがオリジナルで同じ物は無い合板は接着剤を多用するため、溶剤の成分が空気中に溶け出し、シックハウスの原因になったりもするのだそう。
和室の壁には耐火ボードが貼られているが、その上には壁紙を貼るのではなく、漆喰塗りで仕上げる予定。
外観に目を転じれば、かなり錆が目立っていた屋根のカラートタンは銅メッキの金属屋根に葺き替えられていた。
銅板葺きの屋根といえば神社仏閣に多く用いられる。耐腐食性に優れ年月を経る毎に味わいを増すのが、費用が高くおいそれと一般住宅には葺けないものと思っていたのだけれど…。
近年軽量なアルミや、耐久性に優れるステンレスに銅メッキを施した屋根材なども開発され、比較的安価で一般住宅にも導入しやすくなっているとの事。
壁面のモルタルもヒビ割れていた部分やサッシ周りが切り取られ、新しく塗り直される。