リフォーム編1「住宅・再生!リフォーム現場レポート」
第一回 基礎の徹底強化
Mさんのお宅は壁や屋根の感じやタイル貼りの玄関周り、間取りまで私の実家にそっくり。30~40年前に建てられた住宅はこうした作りが多かったそうで。それだけにリフォームを考える際の良い参考になりそう。
一見まだ手が入っていない様子だが、屋内では既に大掛かりな工事が進行中。全ての床が撤去され、基礎に囲まれた地面が剥き出し。かび臭さが鼻を突く。
まずはこの基礎のリフォームに着手するという。基礎をしっかりと強化する事で家の耐震強度を高められるし、床下から侵入する湿気を防止する事でシロアリの害や木材の腐食を予防出来、家が長持ちするとのこと。
長年にわたって凍み上がった土はふわふわとして締まりが悪い。基礎で仕切られた地面を丁寧につき固めていく。
従来の基礎に等間隔に穴を空けて鉄筋を通す。この鉄筋を元に鉄筋を張り巡らして、地面の上に新たにコンクリート層を築くらしい。
基礎に囲まれた地面の上に、継ぎ目の無い大きなビニールシートを隙間無く敷く。このシートが地面から上がる湿気を完全にシャットアウトするそうだ。
基礎に通した鉄筋を元にして格子状に鉄筋を組んで、コンクリートを打ち始める。水っぽさが少なく粘り気の強いコンクリートで、ならす職人さんの手もすごく重そうだ。
なんと10cmの厚みまでコンクリートを敷くという。しかも鉄筋入。リフォームでここまでするとは思わなかった。実際新築物件の基礎を作るよりも手間が掛かるそうだ。
床が張られてしまえば見えなくなってしまう場所だけど、それだけにこれだけ頑丈な作りになっていると思えば安心できる。
現在多くの住宅が年月を経て、見直された耐震基準に満たなくなっているものも多いと聞く。私も実家の床下が急に心配になってきた。