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家物語

第五話 県産材と職人の技が生む 信州のエコ住宅

第二回 建前の風景

K様邸の建築現場にキザミを施した木材を運び込み、工事を終えた基礎の上に組みあげる。簡便なプレハブ工法と異なり、どこにどの柱をつかっても良いという訳ではありません。一本一本使う場所を決められ、その場所にふさわしい質の木を選び、最適なキザミを施しています。

 

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一階床下の礎から二階天井を貫き棟木を支える大黒柱は、大人でも抱えきれない程太く、継ぎ目の無い天然木材。この大黒柱を中心にして柱や梁を組み立てます。

熟達した職人の手によって施されたキザミが寸分の狂いも無く組み合わされ、家の骨格を型作ます。高い精度でパズルのように組み合わされた木組みは、きちんとはめ込んでしまうと、もうびくともしません。

「蟻継」や「鎌継」などを基本に様々に組み合わされ用途ごとに工夫された「木組み」の技は、工期の短縮ばかりが要求される現代の住宅建築では廃れつつあります。しかし「木組み」をおろそかにして金物でごまかした家は、歪みや錆びによる破断が出やすいのも事実。

寒暖差が激しく、湿度の高い日本では古来より金物に頼らない「木組み」による建築技術が培われて来ました。技術が育まれた意味を考えれば、木組みの優位性、重要性がご理解頂けると思います。

K様邸では北西部の角に玄関を設けましたので、より複雑な斜めの木組みが必要になりました。周辺部の施工にも気を使います。

写真を見て筋交いが入っていない事にお気づきでしょうか。K様邸の柱と柱の間には「F&Pパネル」を施工します。

「F&Pパネル」は筋交い入りの頑丈な木枠に硬質ウレタンを充填した高い断熱性能を持つ壁材ですが、それ自体が構造材として十分な強度を備えています。「F&Pパネル」を設置することで面として高い剛性を保つ家が出来上がります。

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