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家物語

第三話 冷暖房費ゼロ住宅を目指して

第一回 まずは屋根と床下に

いよいよ建前が始まりました。どんなに高機能な住宅でも、骨格がしっかりしていなければ成り立ちません。土台には檜、主な柱には木曽ひのき、その他の柱には杉、梁には唐松と場所に応じて最適な木を選んで使います。

木材はほとんど県産材を使用し県の助成金対象になりました。地産地消木材を使用すると輸送時のCO2排出量やコストを抑えられます。またその土地の気候風土に合った木で家を建てることで、家の耐久性も向上します。

壁や屋根など直射日光に晒される場所に比べ、床下の遮熱・断熱は軽んじられがちです。しかし冬には床下にこもった冷気が部屋を冷やし、暖房の効果を低下させてしまいます。夏場の冷房も同様。これが冷暖房費がかさみCO2排出量が増える原因となっています。

今回のプロジェクトでは、この床下断熱にもこだわりました。厚さ50mmのスタイロフォームを二重に敷き詰め、さらに100mm厚のFPパネルを重ね、合計20cmもの厚さの断熱層を作り出しました。これは一般的な住宅の床下断熱層の2~3倍の厚さです

もちろん屋根の遮熱・断熱も重要です。
近年、夏になると子供の車内放置事故のいたましいニュースをよく耳にします。直射日光に照らされ続けた密閉された車内の温度は、外気温よりはるかに高くなります。

家だって同じ事、夏の直射日光を受け止める屋根は当然ものすごい熱さになります。この熱が室内に伝わるのを防ぐため、屋根のすぐ下には金属膜をラミネートした防水遮熱シートを張り、その内側には20mm厚二重ハニカム構造の遮熱パネルを設置。

屋根と床下、上下方向の遮熱・断熱の工夫は今後工事が進むにつれ見えなくなっていきます。つまり後からの手を加えることが難しい所。それだけに充分すぎるほどに気を配り施工します。

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