第一話「大黒柱のある家」
第六回 火の用心と水用心
現在水道配管に一般的に使われている鉄管や塩ビ管は、サビや環境ホルモン等の問題を抱えています。また直角に曲がる部分や接続部、分管、枝管が多いため、末端ではかなり圧力が低下してしまいます。
接続部が多ければ、経年劣化による水漏れの危険も高くなります。壁内の隠蔽配管が漏れた場合には、補修も大事になってしまいます。一方屋外に露出した部分では気温差の影響も激しく、特に冬には凍結防止帯が欠かせません。
服田建設ではこうした問題を解消するため、「ウィルスボー配管」を使用しています。
スウェーデンで開発された、架橋ポリエチレンとサヤ管からなる二重構造のフレキシブルな管は耐寒性に優れ、信州の家に適しています。取り回しの自由度が高い一方、水流を妨げる無理な曲りや潰れが起こらずスムーズな送水が可能。水垢汚れも付きにくく衛生的です。また万一管が損傷したときも壁を壊すことなく取り替えできます。
さらに配管経路にも一工夫。上水道の主管から直接建物内部に引き込み、冬でも気温の高い天井裏にターミナルを設置し各部屋に分管。凍結の心配も不要です。
本年6月より新築住宅の火災報知器取付けが義務付けられました。当社ではさらに一歩すすんで、ホームスプリンクラーを設置。火災時に重要な「初期消火」に対応しています。
住宅火災で非常に効果の高いホームスプリンクラーですが、専用の配管工事が必要になり費用もかかるためなかなか普及しないのが実状。
服田建設の家では、水道配管が天井裏を通っている事に着目。トイレ用の送水管と共用にする事で、専用配管工事をしなくても済み、たいへん合理的。5~6カ所設置しても10万円前後と、低コストで設置できます。
建具や壁等の建材には極力、化学合成製品(ビニール系壁紙や木目シート貼建具等)の使用をおさえ、万が一の火災発生時にも有毒ガスの発生を減らすとともに、シックハウスの防止にも貢献しています。